ラトビア移住12年目。
 
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男女格差について

夏休みの残りが、あと2週間ちょっとになって、そろそろ社会復帰を念頭に入れておかなければ、と思い始めた管理人である。

 

さて、今日は例の医学部で女子受験生が一律減点されてた話に触れたいと思う。

なんと衝撃的で、かつ、「やっぱりね」感が溢れるニュース、というのが管理人の第一印象である。

なんでまた女子学生が嫌われていたのかなと思いきや、医者になった後に出産や育児で働けなくなる人が多いから、ということのようである。なんていうか、差別の理由を知って、正直笑ってしまった。

つまり、医師の労働状況が男女を問わず劣悪で有名なのにも関わらず、大学関係者はその劣悪環境を持続させるために女子学生を削ったということなのである。正当な理由で休む女性医師の数を減らして、無言で働き続けざるを得ない男性医師の数を増やそうとした、というのが理由なのである。一見、女子差別に見えるこの思考方法は、結局男性医師に過酷な労働を強いて現状を維持しようという思考なのである。

これが、先進国の大学の考え方なのである。

情けないとか思う前に管理人の頭をよぎったのは、Tomのパラダイム理論であった。

これは、一つのパラダイム(時代)が終わるのはそのパラダイムの思想を持っていた人たちが死滅する時である、という話で、まさにこれである。現状を維持しなくては、という恣意に取り憑かれた人たちがいる限りこれは続くのである。

管理人の思う解決策は、単純に、差別のない入学試験である。

それだけで、何を変えることもなく、自然に女性医師が増え、女性医師が増えれば、働き方自体を女性が変えて行くことになる。

まさにこれこそが男性にも女性にも働きやすい環境を作って行くのだと思う。

男性だろうと女性だろうと、誰も長時間労働や休暇の取れない働き方は望まない。

誰も望まない労働環境が現状なら、それを守って行くことは誰のためなのか。

会社や組織の利益のためでしかないのである。

でも考えてほしい、無理な働き方を望む組織は経営陣が無能だということだ。

 

管理人の務める大学の医学部や歯学部では、女子学生の方が多い。

誰もが女子学生の方が一般的に学力が高いことを知っている。

女性医師も出産や子育てで休みが保障されているから普通に働き続けている。

大学には学生でも職員でも教員でも誰もが利用できるキッズルームがある。

誰も出産を恐れない。

日本もそんな国になってほしい。

 

【2018.08.13 Monday 23:02】 author : 管理人
| 雑感 | comments(12) | trackbacks(0) |
この記事に関するコメント
おや管理人さんお久しぶり
夏休み満喫なさったようですね。結構でした。

今日の記事の出来事私も目にとまりました、あちゃぁバレちゃてるやんというのが私の感想。はるかな太古の昔私がまだ紅顔の美青年だった頃(自分でよく言うよ、との声あり)その頃から大学受験と試験の
「下駄履かせ、足きり」は常識といわれておりました。

世の中というシステムを円満に動かすために多からず少からず
頭のいい(つまり暗記が良くできる)コとポーッとしたコの割り振りを上手にしていいのばっかり集まったり反対だったりしないようにそれこそ「うまいこと」やって組織を作る、のだから逆に受験生はそこを読んで…なぁんて予備校の先生方が講義してくださっていたような。
話が表沙汰のなってすぐ大学の試験担当者が「これは社会のずーっと上の方の要望でしていることでいわば必要悪…」と言ったという記事を読みましたが「…であるよなぁ」などと。

当地でも社会は性差別にはものすごく敏感みたいな顔をしていながら
人事採用などに巧妙に仕組まれたガラスフィルター、そして組織に入った後でぶつかるガラス天井は歴然と存在する、そうです(伝聞ですが)。

思うのですがそういう世の中の仕組みというのは何か自然発生的にそうなっているんじゃなくて誰か(複数かつ少数の誰か)が「よし5年先にウチらはこういう流れにすると世界という人類社会の中でおいらの地位はこうなって…」なんて仕組んでいるんじゃないかって。
陰謀説じゃないけれどなんかそういう脚本書き(たち)がいて
あの人が3選されるのもこのグループが没落するのもその脚本に従って出来事が起こったり消えたりしている、のじゃなかろうか、って。
その脚本を全部チャラにしてしまおうって人が現れると「アドリブでやられたんじゃぁたまらん」と戦争が起こる、じゃなかろうか、これただそんな気がするってだけのハナシですが。

| さんさん | 2018/08/14 5:20 PM |
管理人さん こんにちは。
あっという間の夏休みだったのではないでしょうか?
サマーハウス中心で過ごされたのですか?

まず裏口入学、やっぱりあったのだ・・・というのが
このニュースの最初でしたが、得点操作が裏口入学だけで
なく、男女の合格者数をコントロールするためにも使われて
いたとは。学力テストでも加点できるのには驚きで、二次試験の論文はいかに得点操作しやすい科目であるかを認識しました。

ワイドショーに出ていた女性医師のコメンテーターが、女性の
体力や出産などを挙げて、やむを得ないという発言をしていました。それが今の日本のレベル。一億総活躍、女性も社会に
出ることを声高に叫び、その一方いないそれをを支えるシステムが出来上がっていないのが実態です。それが解決することってやってくるのでしょうか?ちょっと懐疑的です。

今年は猛暑。未だかつてないような暑さが当地も続いています。いつもは暑さと戦っていましたが、今年は白旗、エアコン
の中です。今日は暑さボケか、一週間勘違いして行く場所を間違ってしまいました。


出来上がっていない

| murako | 2018/08/14 7:18 PM |
私が日本にいた頃に通っていたのは、まさに東京医大で、子どもが先天性の理由で整形外科に通っていた時も、整形外科には一人も女性医師はいませんでした。結局手術は失敗し、担当した医師は地方に飛ばされ・・・と懐かしいというよりは「あぁ、未だにそういう理由でニュースが出るんだな」という気持ちです。

介護士や看護師の女性を占める割合と考えたら、体力差や出産などで…などという事は理由にならないのではと思います。医師も本当に大変ですが、彼らも体力を使いますから。

管理人さんのおっしゃる通り、今の状況が合っていると思う人間がこの世に頑張っている限りは、男女の格差がなくならないと思います。情けない限りです。あの記事の後に、ラトビアの女性医師が世界で一番比率が大きいという記事をどこかで読みました。

そういう国は将来も楽しみですね。イギリスのように結婚せずに出産した後、子どもに出る政府からのお金で仕事もせずに暮らす家族が増える国では、格差云々以前の問題で、基本無料の医療の現場では患者はわがまま放題、人手が足りない、と問題山積で遂に政府がリクルート用のコマーシャルを流しています。


それに比べれば、女子学生のレベルが高い、医療従事者になりたい若者が多い日本は、次元が違えどまだまだマシという感があります。

ラトビアまで行かずとも、せめて日本のようになって欲しい、と思うのは情けない事ですね。つい、話がイギリスの愚痴になりそうなので、この辺で止めておきます。

9月まであと二週間、残暑を満喫してください。
| かまくら | 2018/08/14 8:22 PM |
こんにちは、さんさんさん。
わかります、あちゃあーって感じ。今まで、というか、中学生ぐらいからなんとなく耳にしていた噂、男子は内申の点数が下駄履かせてもらってるとか、有名高校は女子を嫌ってるとか、都市伝説みたいに思ってましたが、大学入試すらそうだったんだというのは驚きでした。

ええ、陰謀説もうなずけます。でも、多分に社会は洗脳されているんだと思います。残業三昧、休暇は取れず、空気を読んで、なんてのが常識なんですから。これが北欧みたいになっていくには100年かかると思います。

こんにちは、murakoさん。
そうですよね、裏口入学!本当だったんだ!って思いました。でもまさか女子学生や浪人生が減点されてるなんてことは思いもしませんでした。私もその女性医師のコメントをYouTubeで見て結構驚きました。医者は体力勝負っていうのは日本での医者の働き方が間違っているということそのものだと思います。日本の昔ながらの働き方は、男性が無理をして成り立つようになってます。でも、その無理も限界にきているような気がします。

今年はラトビアも暑かったです。でも、暑い暑いと文句を言っていたらすっかり20度以下になってしまいました。

こんにちは、かまくらさん。
確かに、私が日本に住んでた時もほとんど女医さんって見ませんでした。でも、私の最初のガンを見つけてくれたのは若い女医さんでした。その前にガンの検査をした男性医師は見逃したんですよ。

イギリスのような大国も色々問題を抱えているのですね。
そう、体力は関係ないですよね。っていうか、患者の誰も医者に体力なんて求めてないですもんね。体力が必要な場面には体力を駆使できる人がいればいいだけの話だと思います。日本に関して言えば、そういう分業の観念がなくて、医者がするべきこと以外のことを強いられてるっていうのがありますよね。医者に限らず、サラリーマンも同じだと思います。
| 管理人 | 2018/08/15 6:00 AM |
まぁ、理系の学部に女性が少ないのは、日本もイギリスも同じで、特殊な例を除けば1割に達していません。(特殊な例:純粋数学、建築・デザイン系、化学) イギリスでは、女子学生増加のために政府がお金を出していますが… それ以前の問題で、イギリス人学生が他国に流出して、外国人が増えているということもあります。ウチの学部の教員も、数名のイギリス人の他は外人部隊(一部帰化済み)です。
確かにイギリスでは分業の観念がしっかりしていて、技術補助員にさせるべきことを自分でやってしまうと怒られます。(かなりの時間の短縮、精度の向上にはなるんですがねぇ。)
| 現役lecturer | 2018/08/15 3:04 PM |
こんにちは、現役lecturerさん。
うーむ、イギリス事情、結構びっくりです。
イギリスはいい大学が多いという印象ですが、どういう理由で学生が海外流出するのでしょう?
教員も多国籍とは!ラトビアでは私はまだまだ希少人種です(笑)
分業は職の分配と本当に効率的な働き方には必要だと思います。技術補助員にさせることを自分でやっちゃダメですよ(笑)。私もやりたくなりますけど(笑)
| 管理人 | 2018/08/17 5:12 AM |
イギリスの大学では、イギリス人(+EU国籍)の学生から、年に£7000-9000程の学費を徴収します。(外国人学生には、この数倍です。)EU加盟国の一部では、大学の学費は無料で、生活費さえ確保できれば大学に行けます。
イギリスの場合、Student Loanという出世払い(年収£3万以上になったら返済開始)の奨学金もありますが、学費+生活費で結構な借金となります。
最近、英語が公用語のアイルランドだけでなく、オランダやドイツの大学でも英語で学位の取ることのできるコースが増えてきまして… 学生流出につながっています。(一番上の大学グループには関係の無いことですが。)
教員流出も、似たような原因ですが、皆さん給料の良いアメリカ、カナダ、オーストラリアへ。まぁ、価値観の問題もありますがねぇ。安い安定した給料で、上司から文句も言われず、時間に余裕があり…
来月から、中国の四川盆地の大学で、出前講座が始まります。イギリス内の中国人学生減少を目的とした、政府の政策もありまして… 多少の欠損は目を瞑ると言われていますが、面倒です。
| 現役lecturer | 2018/08/18 2:01 AM |
現役lecturer様
その四川盆地での”出張講座”ってのは
イギリスの大学が中国の四川省へ”出前”して講座を持つ
学生はイギリスに留学することなく母国の環境にいたまま
イギリスの学位、かどうかはしりませんが、イギリスの大学で講義を受けるのと同じ結果を手に入れる、ということですか。

大学が”出前”するってのは今までついぞ聞いたことがない、のは私が知らないだけでしょうけれどなんだか「教育」というものは教室で講義を聴くだけで事足れる、ものではないと思っていましたが…
講義を聞き図書館へ行き本屋を漁り友人と議論する、学生ってものはそういう”空気”の中で自然に成長していくものだと思っていました。

なんだかなぁ、という感じがいたします。政府の…と言われればそれまでですが。
| さんさん | 2018/08/18 4:41 AM |
こんにちは、現役lecturerさん。
大変興味深い解説、ありがとうございます。各国それぞれの事情があるのですね。そういえば時々うちの大学にもイギリスからの学生さんが来たりします。数年に一人ぐらいの感じですが、おそらく、学力と学費と生活費が理由なんだと思います。
アジア圏からの学生が増加して、入学制限を設けたイギリスの大学もあると聞きます。なるほど、それで出張講義!大学がわも色々策を練って大変ですね。
| 管理人 | 2018/08/18 11:06 PM |
EUのErasmus Programで、一応「交換留学」ということで、1年間、他の加盟国の大学でEUのお金で受講することもできますが、イギリスの場合、受入れ学生数が送り出し学生数を遥かに上回っていまして… 「EU圏内に行く」とイギリス人学生が立候補すれば、確実に資金をえられます。その枠外で個人的にとなると、特殊例しかないでしょう。

さんさん様の予想通り、Double/Dual Degreeとなりまして、中国で履修しながら、中国の学位とイギリスの学位を同時に取得できます。ウチのコースでは4+0で中国内のみ4年間、他のイギリスの大学で3+1、2+2という一部を中国内、残りをイギリスでというモデルもあります。イギリス側の授業は当然英語、中国側の科目でイギリス側の学位に算入されるものは英語で、イギリス式の管理が適用。先方の教授をトレーニングすることになります。Trans National Educationでググると出てくると思います。4年後には先方で学位授与式となります。6月下旬の蒸し暑い中でコスプレです。

アジア圏の学生は、大学の入学制限の前に、イギリス外務省の学生ビザ発給制限で規制されています。つまり、大学の入学許可があっても学生ビザが取得できずに動けないという。現在では、中国、インドと、インドの両隣が対象になっているようです。逆に言えば、それらの国でのTNEが要求されています。
| 現役lecturer | 2018/08/19 12:08 AM |
管理人様
「社会は洗脳」されているとのご意見
今風に言えば"激しく同意”とでも言うのでしょうかね
後何年経ったら森の中の旅人のように進むのか戻るのかあるいは曲がるのかを自分の頭で考えて判断してもいい、というようになるのでしょう。
自分の頭で考えて判断する代わりに今は「テレビでこういうから」「ネットでああ言っていた」が判断の基準になっているよう。そうすればテレビとネットにしかるべき流れを作れば”みんな”をそれと分からずに誘導するには楽なこと。
自分のアタマで考えて行動する人は”変わった人”で弾かれてしまう、小学校からそうだったような。
こういう行動様式が身についた社会は洗脳の絶好の対象ですよね。
願わくは1940年代のように「国民は国家の赤子」なぁんてキャンペーンが始まりませんことを。
| さんさん | 2018/08/20 9:06 AM |
現役lecturer様
丁寧なお返事ありがとうございました。

確かに留学という行為の前に就学ビザを出してもらわねば、という難関が学生の前にはあるのはわかりますがなんだかなぁ&#12316;な気持ちは消えません。

と言って昔を振り返れば鑑真和上にしろ昔の中国僧たちは海の向こうの日本人に仏教のこれ教えてやりたいという一心で怪しげな小舟に乗ってはるばる海を渡って来られたわけでありますし、そもそも私らが仏教と言っているものだって達磨大師がインドからのこのこ中国にやってきて邪魔にされながら一生懸命布教したおかげでありますからあながち「出前授業」はチャイナマネー欲しさのためと言っては間違いになるでしょう。

がしかし英国の学位を欲しがる学生もそれではと言って出かけて行く学校も(というか理事たちも)どことなくお金の匂いが…

ともあれ学生も大学も良い方へ努力の結果が出ますようにお祈りいたします。

| さんさん | 2018/08/21 10:45 AM |
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